一般泌尿器科外来

  1. ホーム
  2. 診療案内
  3. 一般泌尿器科外来

泌尿器科は尿路、生殖器の病気を診断し治療するのが専門です。一般的に泌尿器科では、腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺、陰茎、陰嚢、精巣などの疾患を治療します。

泌尿器科の症状としては、頻尿、残尿感、排尿痛、血尿、尿失禁、排尿障害、勃起不全、睾丸の腫れなどが挙げられます。これらの症状は泌尿器科で診断や治療が可能です。

泌尿器科の治療には、薬物療法、手術療法、放射線治療などがあります。これらは患者さんの症状や病気の種類に合わせて行われます。

また泌尿器科は、がんの早期発見や治療にも関わっています。定期的な検診を受けることで、がんの早期発見が可能になり、治療の成功率を高めることができます。

排尿症状

おしっこに関する症状全般を言います。大きく分けて、「排尿障害(出すことに問題がある)」「蓄尿障害(ためることに問題がある)」があります。

排尿障害

排尿障害の症状は、「出にくい」「キレが悪い」「残尿感(尿が残っている感じ)」などがあります。

この原因となる代表的疾患は、前立腺肥大症です。50代の男性の約5割、70代男性の約7割が罹患しているといわれています。症状がひどくなると、尿が出なくなる(尿閉)こともあり、大変つらいです。アルコール摂取や総合感冒薬などは症状悪化のリスクですので、注意が必要です。

興味深いのは、前立腺が大きい人が必ず症状が強いというわけではないことです。前立腺の形状によっては、小さくても症状が強いこともあります

治療としては、症状を改善する内服薬を使用します。前立腺を小さくする薬もあります。尿閉を繰り返す方や、薬が飲みにくい場合は、手術を行うこともあります。手術は尿道から行うのが主流であり、体に傷がつくことはほぼありません。

また若い男性でも同じような症状が出ることがあります。これは慢性前立腺炎という病態であることが多いです。

慢性前立腺炎に関しての詳細はこちら

女性でも膀胱の筋肉が弱くなったり、尿道が狭くなったりして、同じような症状をお持ちの方もおられます。

糖尿病や背骨の病気、脳卒中などの他の診療科の疾患が原因で起こることもありますし、お薬が原因で起こることもあります。

毎日の排尿がわずらわしいものにならないよう、お気軽にご相談ください。

蓄尿障害

蓄尿障害の症状は、「頻尿(近い)」「夜間頻尿(夜に何回もトイレに起きる)」「尿意切迫感(行きたくなったらガマンできない)」「切迫性尿失禁(ガマンできずもれてしまう)」「腹圧性尿失禁(咳やくしゃみで尿がもれる)」などがあります。こちらは男女を問わず、40代を超えると症状のある方が増えていきます。前立腺肥大症でも同じような症状が出ることもありますが、膀胱が過敏になる過活動膀胱が女性でも多くの方を悩ませる疾患として挙げられます。そのほかにも間質性膀胱炎という特殊な膀胱炎もあります。また夜間頻尿の場合は、高血圧や心不全、塩分の過剰摂取など、体のいろんな状態によっておこることもあります。

当院では総合的に診察を行い、それぞれの患者さんに合った治療を提示していきたいと考えています。
「年齢のせい」とあきらめてしまう前に、ぜひ一度ご相談ください。

血尿(肉眼的血尿、尿潜血、顕微鏡的血尿)

尿の中に血液が混ざった状態です。
目で見てわかるものを「肉眼的血尿」といい、検査してわかるものを「尿潜血」「顕微鏡的血尿」と呼んでいます。どちらも本質的には同じものです。
尿に血液が混ざっていても、病的なものであるとは限りません。尿は血液をもとに腎臓で生成されますが、体質的に赤血球がその時に混入する方もおられます。
ただし病気の早期発見のためには、健診などで尿潜血陽性を指摘されたときに、まずは専門医である泌尿器科で精査を受けていただくことをお勧めします。

血尿の原因となる疾患としては、
①尿路結石
②尿路感染症 性感染症
③尿路腫瘍(膀胱癌、腎盂癌、尿管癌など)
④腎血管の異常

などが挙げられます。
診断に至るための検査としては、エコー、レントゲン(造影剤を使うこともあります)、尿細胞診(尿中の異型細胞=悪性細胞の有無を調べる)、各種培養などを行い、場合によっては膀胱鏡やCTなどを行っていきます。

上記のなかでも膀胱癌などの尿路の悪性腫瘍は、早期発見すれば命にかかわることは少ないですが、病気が進んでからだと致命的になりかねません。
尿路の悪性腫瘍の初期症状は、「痛くもかゆくもない肉眼的血尿」です。
「すぐにおさまったから大丈夫だろう!」とは考えず、できるだけ早く泌尿器科を受診してください。

がん検診

泌尿器科のがんは年々患者さんが増えており、大きな問題となっています。中でも前立腺がんは、日本人男性でも第一位になっています。
当院では、前立腺がん、膀胱がん、腎臓がん、精巣がん、などの検診を行っています。
いずれも早期発見すれば根治が期待できるため、できるだけ診断を早くつけることを目指しています。

前立腺がん

前立腺がんの場合はPSA(前立腺特異抗原)という血液検査で調べられる腫瘍マーカーがあります。確定診断のためには針を刺して組織の一部を採取する前立腺生検という検査が必要になります。当院では局所麻酔、日帰りで経会陰式に行っています。

膀胱がん

膀胱がんは血尿が初期症状でみられることが多いです。特に「痛くもかゆくもない血尿」には注意が必要です。診断には超音波検査や内視鏡が必要になりますが、当院では患者さんの体への負担が少ない、ファイバーの膀胱鏡を準備しています。

腎臓がん

腎臓がんは、画像診断の進歩のため、最近では人間ドックなどで無症状で偶然見つかることが多くなりました。検診で尿潜血などを指摘された場合なども精査が勧められます。

精巣がん

精巣がんは比較的若い男性に多い疾患です。「痛くないけど睾丸が腫れた」というのがよくある症状です。できるだけ早期に治療を開始する必要がありますので、少しでも心配になったらお越しください。

残念ながらがんが見つかってしまった場合には、京都大学医学部附属病院をはじめ、医仁会武田総合病院、京都医療センター、京都市立病院、京都桂病院などの関連病院と連携し、速やかに治療を受けていただけるように手配を行っています。

また、がんは再発のリスクがあります。気分的に不安になることもあると思います。メインの治療が終わった後のフォローアップも当院にお任せください。ちょっとした心配事や症状も含めて、丁寧に診察いたします。

尿路結石症(腎臓結石、尿管結石、膀胱結石など)

尿路結石症も一般的な泌尿器科疾患です。
尿管結石の発作は、成人男性がかかる病気の中で最も痛いものの一つと言われており、古くから有名です。結石は腎臓内で形成されますが、その時には症状はほぼありません。そこから尿路という尿の通り道に出てくることで症状が現れ、尿管に詰まった時がもっとも強い症状となるわけです。膀胱まで下りてしまうと、鋭い痛みは消失しますが、もともと前立腺肥大症などがあり、膀胱内の結石が出せない方の場合は、膀胱の中で大きくなっていきます。にわとりの卵くらいにまでなる場合もあります。

当院では検尿はもちろん、超音波検査、レントゲン検査、造影検査を駆使した診断をいたします。必要な場合は提携している病院でCT検査も行っています。結石が見つかった場合は、位置や大きさなどに応じて治療方針が決まってきます。
近年結石の治療は、体外衝撃波治療に加え、内視鏡やレーザーの進歩によって、体の負担が少なく、結石を完全に除去するというものが増えてきています。京都には結石治療を得意としている病院が複数ありますので、患者さんと相談のうえでご紹介いたします。

尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、急性前立腺炎、急性精巣上体炎など)・性感染症・慢性前立腺炎

尿路は本来「無菌」状態です。そこに体外から細菌などが入って炎症を起こす場合があります。

女性の尿路感染症

急性膀胱炎が最も高頻度にみられます。女性の尿道は約5cmと短く、細菌が入ると簡単に膀胱炎を起こしてしまいます。大腸菌や肺炎桿菌などが原因になることが多いです。排尿痛、頻尿、残尿感、血尿などの症状がみられますが、人によって、また罹患した時によって症状は異なることがあります。適切な抗生剤の使用により、しっかりと治すことでぶり返しや再発の可能性を下げることができます。放置すると、腎盂腎炎を起こすことがあり、腰痛を伴う39度前後の高熱などがみられます。場合によっては入院が必要になることもありますので、膀胱炎の症状がみられたら早めの受診をお勧めします

男性の尿路感染症

男性は尿道が長く、尿道炎が最も多くみられます。また尿道の途中から精子の通り道を逆行して、特に高齢者では前立腺や精巣上体(副睾丸)に炎症がみられることもあります。尿道炎だけなら尿道の違和感、排尿痛、膿が出る、などの症状ですが、急性前立腺炎や急性精巣上体炎の場合は高度発熱もみられます。原因はクラミジアや淋菌などの性感染症の場合や、大腸菌などの一般的な細菌による場合があります。

性行為感染症(性病)に関しての詳細はこちら

慢性前立腺炎について

10代や20代といった若い男性から中高年まで幅広い世代にみられる疾患です。細菌が原因で起こることもありますが、多くは原因がはっきりしません。前立腺の血流障害によって起こると推測されています。

長時間の座位、自転車、などの物理的要因や、タバコ、アルコール、カプサイシン、カフェインなど嗜好品の摂取、下半身の冷え、ストレスなどが関係しているといわれています。

症状としては、排尿痛、頻尿、尿道の違和感、むずむずする感じなどが挙げられますが、睾丸や鼠径部の痛みがあったり、重症になると骨盤全体が痛くなる(慢性骨盤痛症候群といわれます)こともあります。

治療は、原因と思われる要因を避けていただきながら、抗生剤や前立腺の炎症を抑える薬、前立腺マッサージなどを行い、症状が強い場合はそれに応じた対症療法も行います。落ち着くまで1か月くらいかかることもありますし、再燃することもあります。単純な疾患ではなく、うまく付き合っていくことが必要になります。一緒にコントロールしていきましょう。

外陰部皮膚疾患

ここでは主に男性の外陰部疾患について説明します。(ヘルペス、コンジローマなどは女性にもみられます)。

陰茎や陰嚢の皮膚に異常がみられることは珍しいことではありません。特に夏には多い印象があります。

陰部特有の疾患と、全身の皮膚でも起こる症状が陰部に起こる疾患があります。

★陰部特有のもの

亀頭包皮炎

陰茎の包皮の炎症です。包茎の人に多く、小児にも多く見られます。細菌感染が主ですので、抗生剤の入った軟膏を塗布していただきます。

真菌感染症(陰茎カンジダ、股部白癬など)

陰部は湿度が高くなりやすく、真菌感染が起こりやすいエリアです。細菌と比較して、かゆみが強いのが特徴です。浸出液や、白いかすのようなものが出ることも多いです。抗真菌薬の軟膏やクリームで治療します。

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルスの感染で起こります。包皮に潰瘍(表面がえぐれたような病変)性の病変が複数みられ、通常痛みを伴います。広範にみられることもあります。抗ウイルス薬の内服や軟膏で治療しますが、しばしば再発しますので注意が必要です。

梅毒

性感染症の一つです。以前は致死的な病気でしたが、現在では抗生剤をちゃんと服用すれば治ります。初期症状として、ヘルペスにも似た表面がえぐれたような病変がみられます。あまり痛くないのが特徴です。またこの病変は自然に消えます。治ったと勘違いしてしまうこともあるので注意が必要です。

診断は血液検査で行います。治療は抗生剤の内服ですが、2か月あるいはそれ以上の長期間続ける必要があります。完治まで油断なく治療を行いましょう。

尖圭コンジローマ

陰部にできるイボです。ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起こります。トゲトゲ型、カリフラワー型、ほくろ型など、形態はいろいろですが、うつりやすく増えやすい特徴を持っています。治療によりいったん治ったかに見えても、すぐにまた出現(再発)してくることも多く、やっかいなイボです。
塗り薬による治療もあるのですが、正常部分に付着するとひどくただれることが多いこと、効果が全くないことが50%ぐらいあること、比較的高額であることなどから、当院ではあまり積極的にはお勧めしていません。
液体窒素による切除療法が一般的ですが再発率が高いので、当院では電気メスによる切除療法を行っています。

★陰部特有でないもの

湿疹

他部位の皮膚にもよくみられるものです。汗疹やかぶれなどもあります。
軟膏で治療します。

粉瘤

皮膚の下にできる数mm~数cmのしこりです。顔や首の後ろ、背中などにもよくできます。皮下に袋状の構造物(嚢種)ができ、そこに角質や皮脂がたまった状態です。時間とともに増大します。皮膚に開口して中身の白いドロドロしたものが出てくることもあります。感染を起こすと発赤、痛みを伴い、膿が出ることもあります。

抗生剤の内服や軟膏で治療しますが、根本的には外科的切除が必要になることもあります。

蜂窩織炎

何らかの原因で傷ついた皮膚に細菌感染が起こったものです。発赤、熱感、痛みなど症状は強いです。抗生剤の内服と軟膏で治療しますが、場合によっては切開して膿を出さないといけないこともあります。広範になると入院が必要なこともあります。

小児泌尿器科疾患(おねしょ・包皮炎・包茎・陰嚢水腫・停留精巣・膀胱尿管逆流症など)

夜尿症(おねしょ)は意外に多くのお子さんが悩んでおられます。小学校高学年や中学生くらいまで続く方もおられます。症状の程度や頻度など、それぞれのお子さんに合わせた治療をご提案しています。
おちんちんや睾丸など、ちょっとしたことが心配になることも多いと思いますので、気軽に相談していただきたいと思います。必要な場合は薬物治療、手術治療を含めてご提示いたします。

手術治療

前立腺生検や尖圭コンジローマ、包茎、精巣静脈瘤、男性不妊症などへの手術やパイプカットなどを日帰りで行っています。
手術は完全予約制で、時間を十分に確保していますので、選定療養費をいただいています。ご了承ください。

包茎に関しての詳細はこちら

パイプカット手術(両側精管切断術)に関しての詳細はこちら

手術 料金表

クリニック情報

診療時間
午前診AM9:00~12:00
午後診PM13:00~16:00 予約制
夜診PM17:00~20:00
担当医
午前診 木村
市岡
吉川 京大医師 木村
吉川
市岡 京大医師
(市岡)
午後診 市岡 吉川 休診 吉川 市岡 休診
夜診 市岡 吉川 京大医師 京大医師 市岡 京大医師
  • 土曜日の(市岡)は不在の場合があります。
  • 休診日:日・祝
  • 午前診9:00~12:00、夜診17:00~20:00の時間帯でもご予約を受け付けています。
  • 急を要する症状の方を優先的に診察いたしますので、ご予約の時間通りにお呼びできない場合がありますことをご了承ください。
  • 月~土曜日の午後診13:00~16:00は完全予約制です。
【お問合せ・ご予約】
Tel:075-231-7227

京都市中京区東洞院通り二条下る シンフォニア御池1F
京都市営地下鉄 烏丸御池駅 北出口改札より1番出口を出て2筋目を左折 徒歩2分

ページの先頭に戻る