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- 尿路結石の手術費用:内視鏡治療や体外衝撃波破砕術は保険適用?

はじめに:費用や治療法が不安で動けないあなたへ
「突然腰が痛くなったけれど、仕事が忙しくて病院に行けない」
「費用や治療法がわからず、不安で動けないままにしている」
そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
尿路結石は日本人の約7人に1人が一生に一度は経験すると言われるほど、誰にでも起こり得る身近な病気です。
症状が軽いうちに治療すれば、費用も体の負担も抑えることができます。
一方で「保険が効くはず」と思っていたのに、自己負担が予想以上に高くなるケースもあります。
この記事では、そんな不安を解消するために、
「費用」「保険の適用範囲」「見落としやすい自費部分」「保険給付のポイント」などを、専門クリニックの視点からわかりやすくまとめました。
この記事を読めば分かること
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尿路結石の主な治療法(ESWL・TUL)の違いと特徴
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治療費の保険適用範囲と自己負担額の目安
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見落とされがちな自費負担項目や追加費用
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手術給付金や民間保険の給付対象になるケース
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治療の遅れが高額負担や入院につながるリスク
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自分に合った治療と医療機関の相談の始め方
まずは確認!尿路結石に使われる主な治療法とは
「尿路結石かもしれない…でも、治療って大がかり?」
「手術は怖いし、できれば入院は避けたい」
そんな不安から、つい様子を見てしまっていませんか?
現在の尿路結石治療は体への負担が少ない方法が主流になってきています。
痛みが出てからでは選べる治療の幅が狭まることもあるため、“今のうちに知っておく”ことが、結果的にあなたの時間やお金を守ることにつながります。
尿路結石の治療は大きく分けて2つ
結石の位置や大きさによって、医師が主に選択するのは以下の2つの治療法です。
体外衝撃波破砕術(ESWL)
結石に衝撃波を体の外から当てて、砕いて自然に尿と一緒に排出させる治療です。
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メスを使わない非侵襲的な方法
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外来で対応できることが多く、日帰りで帰宅可
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比較的小さな結石に向いている
経尿道的尿路結石破砕術(TUL)
尿道から細い内視鏡を挿入し、結石を直接見ながら破砕・回収する治療です。
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入院が必要になることが多い(通常1〜3日)
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結石が大きい、硬い、移動しづらい位置にある場合に適応
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精密な治療で再発防止にも効果的
自分はどっち?簡易チェックポイント
「どの治療になるの?」と気になる方のために、簡単に判断する目安をまとめました
結石が5mm以下
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腎臓・尿管の上部→ESWLが第一選択になることが多い
結石が10mm以上
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痛みが強い/何度も再発→TULが検討されやすい
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再発を繰り返している方→TUL+原因の精査が推奨される場合も
最終的な判断は、画像診断(CT・エコーなど)や尿検査結果をもとに医師が行います。
治療の選択肢は「早めの相談」がカギになる
結石は時間とともに大きくなったり、腎臓への負担を高めたりすることがあります。
それにより「外来で済んだはずの治療が入院を伴う治療に変わる」ケースも少なくありません。
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結石が大きくなってESWLでは対応できずTULに
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激痛で救急搬送→緊急入院
「まだ大丈夫」と思って放置した結果、体への負担も、費用の面でも“損”になることがあります。
治療費はどれくらい?相場と保険適用の範囲

「手術って高そう」
「入院したら何十万円もかかるのでは?」
尿路結石の治療と聞くと、どうしても費用面の不安が先に立ってしまいますよね。
実際は、多くの治療が保険適用されており、自己負担3割で済むケースが大半です。
ここでは主要な2つの治療法ごとの費用感と、保険でどこまでカバーされるかをわかりやすく整理してみましょう。
ESWL(体外衝撃波破砕術)の費用目安
保険適用:あり(3割負担)/外来対応が主流
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保険診療時の自己負担:約20,000〜40,000円前後
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通院回数:1回で終わるケースもあるが、再実施が必要なことも
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特徴:外来で受けられ、仕事を休まずに治療可能
ポイント
再発や結石の状態によっては複数回の施術が必要になることもあるため、費用に幅があります。
入院の必要がないため、入院費や付き添いの手間がかからないというメリットがあります。
TUL(内視鏡手術)の費用目安
保険適用:あり(3割負担)/入院が必要
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保険診療時の自己負担:約70,000〜100,000円前後
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入院期間:1〜3日程度が一般的
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特徴:確実に結石を除去しやすく、再発抑制にもつながる
ポイント
結石が大きい・硬い場合には、TULが確実性の高い選択肢になります。
入院費が含まれる分、ESWLよりも費用が高くなる傾向があります。
あくまで「保険適用=3割負担」です。
次のセクションでも詳しく解説しますが、自由診療やオプション費用(個室代・麻酔追加など)は保険適用外となる場合があります。
「どこまでが保険でカバーされるの?」を具体的に解説
「保険がきくなら安心」と思いきや、実際に支払いが発生して初めて「こんなにかかるの!?」と驚く方も少なくありません。
保険が適用されるのは、標準治療と必要な検査・処置
以下の内容は、健康保険の3割負担で受けられるのが一般的です
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医師による診察・経過観察
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尿路結石の診断に必要な画像検査(エコー、レントゲン、CTなど)
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ESWL(体外衝撃波破砕術)やTUL(内視鏡的結石除去術)
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術前後の採血検査や点滴などの基本的な処置
つまり、標準的な診断・治療にかかる費用の多くは保険がカバーしてくれます。
注意!保険適用外になりやすい項目
保険診療内に収まると思っていたのに「こんなところで自費!?」と驚くケースも少なくありません。
以下は、保険の適用外になることが多いため注意が必要です。
保険が効かない主な費用項目
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差額ベッド代(大部屋以外を選んだ場合)
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希望による特別な麻酔(局所麻酔ではなく全身麻酔を選んだ場合など)
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先進医療の一部(病院独自の特別機器・方法)
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診断書・紹介状の発行費
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付き添い・送迎・通院交通費など周辺費用
とくに差額ベッド代(1日5,000〜2万円前後)は、「医師の判断ではなく自分の希望で個室にした」場合には全額自己負担となります。治療自体は保険内でも、こうした付随費用がかさむことがあるので、見落とさないようにしましょう。
尿路結石の治療費は、保険が適用されるとはいえ、すべてをカバーできるわけではありません。
検査・手術・入院の基本部分はカバーされる一方で、快適性や選択肢の広がりには自己負担が生じることが多いです。
後から「こんなにかかるなんて聞いてなかった!」とならないように、病院ごとの違いや保険適用の範囲について、事前にしっかり把握しておくことが大切です。
手術給付金を受け取るには?確認すべき申請条件と書類

ESWL(体外衝撃波破砕術)やTUL(内視鏡的結石除去術)などの治療を受けた場合、医療保険から手術給付金を受け取れる可能性があります。
給付申請の前に確認したい3つの条件
保険の約款に治療法の記載があるか
例:ESWLやTULが「手術」に該当すると明記されているか
医師の診断書や治療証明書が用意できるか
診療明細やレセプト、手術証明書などが求められます
「侵襲を伴う治療は手術とみなす」など広い定義が含まれているか
近年の保険商品ではこうした定義が一般的です
治療別:申請できる主な給付金の例
ESWL(体外衝撃波破砕術)
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手術給付金(例:5万〜20万円の実例あり)
TUL(内視鏡的結石除去術)
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手術給付金(基本給付の10倍〜20倍)
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入院給付金(例:5,000円×3日)
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通院給付金(術後の外来通院ありの場合)
支給の有無や金額は契約内容により異なります。治療後は保険証券を確認し、保険会社へ問い合わせるのが確実です。
書類の準備と申請のコツ
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診療明細書:会計時に発行依頼
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手術証明書:医師または医療機関で発行してもらう
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通院記録:通院の有無に応じて提出
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診断書:保険会社指定のフォーマットがある場合も
医療機関に申請目的を伝えておくと、必要な書類が揃いやすくなります。
また多くの保険会社で治療後2年以内の申請期限があるため、早めの確認が大切です。
会社の団体保険や共済も確認を
勤務先で加入している団体保険や共済制度にも、給付対象が含まれている可能性があります。
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健保組合の付加給付制度
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福利厚生としての医療費サポート
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労災保険(勤務中の発症に関して)
いずれも個別申請が必要なため、治療後は速やかに担当部署や保険証券を確認することが大切です。
治療後すぐに「保険証券を確認」「医療機関で証明書類を揃える」「保険会社に問い合わせる」この3ステップが給付申請成功のカギです。
Q&Aで解決!費用・手術にまつわるよくある疑問

尿路結石の治療にはいくつかの方法があり、治療費や保険の対象になるかどうかもさまざま。
ここでは、患者さんからよく寄せられる質問にQ&A形式でお答えします。
よくある疑問をスッキリ解決
Q1:体外衝撃波破砕術(ESWL)って、手術じゃないのに保険は使えるの?
A.使えます。
ESWLは体の外から衝撃波を当てて結石を砕く治療ですが、れっきとした「医療行為」であり、健康保険の適用対象です。
3割負担で済み、入院も不要なケースが多いため、比較的手軽に受けられる治療として人気があります。
Q2:内視鏡手術(TUL)はやっぱり高い?どのくらいかかるの?
A.3割負担であれば、入院費込みで数万円〜10万円程度が目安です。
TULは局所または全身麻酔を用いて、尿道から内視鏡を挿入し結石を取り除く手術です。
健康保険が適用されるので全額自己負担にはなりませんが、入院日数や差額ベッド代によっては追加費用が発生する可能性があります。
Q3:ESWLでも手術給付金がもらえるの?
A.保険会社によっては「手術」として認定されるケースもあります。
最近では、ESWLを「日帰り手術」として給付対象にしている保険商品も増えてきました。
ご自身が加入している医療保険の約款や給付条件を確認し、分からない場合は保険会社に問い合わせてみるのがおすすめです。
Q4:自由診療の治療って何?選ばないと損する?
A.自由診療は保険適用外ですが、必要に応じて選べます。
再発を防ぐための特殊なレーザー治療や、診断精度を上げる先進検査などは保険が使えないケースも。
標準治療(ESWL・TUL)でほとんどの結石に対応できるので、まずは医師と相談し「自費にする必要があるか」を確認しましょう。
Q5:どうしても不安。まず何から始めればいい?
A.迷ったら、まずは“相談”だけでもOKです。
「治療するかどうか」「費用がどれくらいかかるか」「今は様子を見るべきか」など、医師に相談することで不安が整理され、最善の選択肢が見えてきます。
不安があるなら、ひとりで悩まず、まずは気軽にご相談ください。
まとめ:不安があるならまず相談!自分に合う治療を選ぶために
尿路結石の治療は、ひとつの正解があるわけではありません。
症状の程度や結石の大きさ、体質やライフスタイルによって「最適な治療法」は人それぞれ違います。
だからこそ「治療を始めるべきかどうか」も含めて、まずは医師に相談することが何より大切です。
迷う気持ちは自然。だからこそ「今こそ相談」がベストな選択
「もう少し様子を見てもいいかも」
「手術って聞くと怖い」
そんな気持ちを抱くのは当然です。
尿路結石は放置すると悪化しやすい疾患の一つ。
結石が尿管をふさいで腎臓の機能に影響を及ぼす「水腎症」や、細菌感染による「腎盂腎炎」など、予想以上に大きなトラブルにつながることも少なくありません。
「痛くないから今は平気」と思っていたら、数ヶ月後に緊急入院に…というケースも実際にあります。
そうならないためにも、軽症のうちに相談し、必要に応じた検査や処置を受けることが、結果的にもっとも身体にもお財布にも優しい選択なのです。





