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[動画版] 男性不妊治療症例/「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」あきらめずに受けた検査と手術が導いた、妊活の再スタート
こんにちは、メンズファーティリティクリニックの院長吉川です。
男性不妊治療を必要とされる方の中には、妊活に行き詰まり「自分に原因があるのでは」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
当院ではそういった方々が一歩踏み出せるよう、専門的な診療と的確な治療を提供しています。
今回ご紹介する症例では、別医療機関の検査で乏精子症と診断され、「何とか精子を見つけたい」と強い思いで当院を受診された20代男性のケースです。同じような悩みをお持ちの方々にとって少しでも参考になれば幸いです。
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症例の正確性と透明性を保つため、以下の表に詳細をまとめました。
| 通院時年齢 | 20代 |
| 性別 | 男性 |
| 通院目的 | 別医療機関で乏精子症を指摘され、「自然妊娠の可能性を少しでも高めたい」ため、当院を紹介受診。 |
| 治療内容 | 顕微鏡下精索静脈瘤手術(低位結紮術) |
| 治療期間・回数 | 約7か月/計6回(術前・術後を含む) |
| 費用 | 健康保険自己負担 約50,000円/選定療養費(自費)99,000円 |
| リスク・副作用 | 精索静脈瘤を放置すると不妊の悪化や精巣萎縮のリスクがあります。手術後は一時的な腫れや痛みを伴うことがありますが、多くは自然に改善します。 |
| 治療結果 | 顕微鏡下精索静脈瘤手術の約3か月後、精子数および運動率の改善を確認。ご夫婦は自然妊娠を目指して妊活を再開されています。 |
「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」に対する主治医の見解
患者様の背景
患者様は20代の男性で、結婚後半年以上妊活を続けても妊娠に至らず、不妊検査を受けることになりました。
奥様の婦人科検査に異常がなかったため、ご本人が精液検査を受けたところ「精子数が少ない」と指摘され、より専門的な評価と治療を希望して当院を紹介受診されました。
患者様は以前から左陰嚢の軽い膨らみに気づいていたものの受診歴はなく、他院での検査結果を持参のうえ、当院でも再検査を実施しました。
若年男性で精液所見に異常が見られたため、性感染症や精索静脈瘤、ムンプスウィルス感染症(おたふく風邪)の既往、染色体異常など多角的な視点で原因を検討しました。
吉川院長のコメント
「自身に原因があるかもしれない」そんな不安を抱えながら、検査に踏み出されたお気持ちは、とても大きな勇気だったと思います。
左陰嚢の違和感に気づきながらも、不妊との関連性までは想像されていなかったかもしれませんが、精索静脈瘤という明確な診断がついたことで、今後の治療方針を前向きに検討することができました。
「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」患者様の診断結果


当院初診時の詳しい検査により、患者様には左側精索静脈瘤(Grade3の重症度)があることが確認されました。
触診や超音波検査で左精巣上部の静脈の拡張が明らかで、立位で陰嚢に通常より太く膨らんだ静脈が触れる状態です。
精索静脈瘤とは精巣周りの静脈が異常に拡張し、血液がうっ滞する疾患で、男性不妊の代表的原因の一つです。
拡張静脈に血液が溜まることで陰嚢内の温度が上昇し、精巣が熱せられてしまうため、精子を作る環境が悪化して精子の数や運動率の低下を招きます。
実際、精索静脈瘤は男性不妊症の約40%に関連するとも言われます
この患者様の場合も、精索静脈瘤による精子形成への悪影響が精液所見の低下につながったと考えられました。
吉川院長のコメント
精索静脈瘤は男性不妊の中でもよく見られる乏精子症の原因の一つで、特に今回のようにGrade3の重症例では、精子の形成環境が大きく損なわれている可能性があります。
診察では、陰嚢の膨らみや静脈の怒張がはっきりと確認でき、精液所見の低下とも合致していました。
このようなケースでは、顕微鏡下手術によって血流を正常化し、妊孕性の改善が見込めるため、患者様にはその治療法をご提案しました。
診断によって乏精子症の原因がはっきりしたことで、ご夫婦も前向きな気持ちになられ、次のステップに進む大きなきっかけとなったと思います。
妊孕性(にんようせい)とは
妊孕性とは、「妊娠する力」や「妊娠のしやすさ」を表す言葉です。
男性の場合は、精子の数や動きの良さ、精巣の状態などが関係します。
例えば、精子が少なかったり、動きが悪いと、自然妊娠の可能性は下がります。精索静脈瘤などがあると精巣の環境が悪くなり、妊孕性が低下してしまうこともあります。
「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」患者様の治療計画

左側精索静脈瘤(Grade3)という明確な原因が診断されたことから、当院では根本的な改善を目指し、「顕微鏡下精索静脈瘤手術(低位結紮術)」をご提案しました。
精索静脈瘤手術の実際と術後の変化
精索静脈瘤が重度の場合、手術によって精子の数や運動率が大きく改善する可能性があることは、複数の研究でも示されています。
患者様は20代とお若く、自然妊娠を強く望まれていたため、治療によって期待できる効果や将来の可能性について丁寧にご説明しました。
そのうえで、患者様ご自身も前向きにご決断され、手術に同意されました。
実際の治療の流れ

1. 術前準備と評価
術前には3回の外来通院を通じて、血液検査・ホルモン検査・超音波検査などを実施。静脈瘤が精液所見の悪化に影響していることをご説明し、治療方針について患者様としっかり共有しました。
2. 手術内容のご説明
今回行ったのは「顕微鏡下精索静脈瘤手術」です。
これは、鼠径(そけい)部を小さく切開し、顕微鏡を用いて拡張した静脈だけを選択的に結紮(しばって閉じる)する手術です。
正常な動脈やリンパ管を温存できる点も特徴です。
局所麻酔での日帰り手術が可能で、所要時間は約1時間程度です。
再発率が非常に低く、精液所見の改善率は50~80%と高いこともご説明し、安心して治療を受けていただけました。
3. 術前の理解と心の準備
手術の必要性や内容について丁寧にご説明したところ、患者様は「自分に原因があったことがはっきりして、前に進める気がした」と前向きに受け止めてくださいました。
不安を抱えながらも、ご自身で納得したうえで治療に臨まれたことが、その後の良好な経過にもつながったと感じます。
術後の注意点
顕微鏡下精索静脈瘤手術は、体への負担が少なく、局所麻酔で日帰りでも受けられる治療法です。
出血や傷口が小さく、回復も比較的スムーズに進みますが、いくつか注意すべき点があります。
- 陰嚢の腫れや内出血は術後数日〜2週間程度見られることがありますが、多くは自然に軽快します。サポーターの着用や安静が回復を助けます。
- 創部の清潔保持が重要で、術後1週間程度は入浴を控え、シャワー浴のみとするのが一般的です(医師の指示に従う必要があります)。
- 激しい運動や長時間の立ち仕事は術後1〜2週間は控えることが推奨されます。デスクワークであれば数日〜1週間以内で復帰できる方が多いです。
- 発熱や強い痛み、創部の異常な腫れ・赤みが出現した場合は、感染などの可能性もあるため速やかに医療機関を受診してください。
適切な自己管理と定期受診により術後の合併症はごく少なく、適切な自己管理と定期受診を行えば、概ね安全に回復を目指すことができます。
術後のフォローアップ

術後は陰嚢の腫れが続くことがあるため、当院では患者様の不安が残らないよう、経過を丁寧に確認しながらフォローしました。
腫れは約3週間で落ち着き、その後は見た目の左右差が改善したことも確認できています。
さらに術後3か月で精液検査を行い改善を認めたため、患者様は妊活を再開されました。
患者様の心境
治療前は「自分のせいで妊娠できていないのでは」と不安を抱えていた患者様でしたが、原因が明らかになり改善できたことで大きな安心感を得られたと話されています。
術後は表情も明るくなり、自信を取り戻された様子で、「同じように悩んでいる方にも、一人で抱え込まず、専門医に相談してほしい」と語っておられます。
「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」患者様の治療結果

術前の状態(Before)
術前
精子濃度
他院での検査結果:1300万/ml(WHO基準値を下回り、自然妊娠が難しい水準)
精子運動率
30%
左陰嚢の状態
Grade3の精索静脈瘤を認め、目視で確認できる膨らみあり。
身体的・心理的状況
陰嚢のボコボコ感に気づいていたが異常とは認識しておらず、 初診時の診断に驚くも原因が明確になったことで前向きな気持ちに切り替わる。
術後3ヶ月の状態(After)
術後
精子濃度
7200万個/ml
精子運動率
50%に改善
精液所見の改善
術後3ヶ月で精子濃度・運動率が大きく改善。
術前の不良所見から正常値に近づき、患者様も治療の効果を実感されていました。
妊孕性(にんようせい)の向上
自然妊娠の可能性が高まり、ご夫婦で妊活への前向きな意欲を取り戻されました。
治療前に感じていた不安や焦りも和らいだとのことです。
成果と今後の展望
この治療により、患者様は自然妊娠の可能性を大きく高めることができました。
精液所見の改善は、妊活再開への強い後押しとなり、将来、万が一体外受精などの治療が必要となった場合でも、その成功率に好影響を与えると考えられます。
身体的な変化とともに、心理的な安心感も得られ、「自分も父になれるかもしれない」という前向きな希望を持って妊活に臨めるようになったことが、大きな成果といえます。
「実らない妊活、原因は精索静脈瘤」症例のまとめ
患者様が得られた3つの大きな変化

精液所見が大きく改善し、自然妊娠の可能性が向上
手術後の精液検査において、精子濃度と運動率のいずれも明らかな改善が確認されました。これは精索静脈瘤による血流のうっ滞が解消され、精巣内の環境が整った結果です。
これにより、自然妊娠への道が開け、将来的に体外受精を検討する際にも成功率が高まることが期待されます。
身体的コンプレックスや不快感が解消
以前から左陰嚢のふくらみに気づいていたものの、特に不調を感じることはなく深く気にされていなかった患者様でしたが、手術後は陰嚢の左右差が整い、目立っていた血管のふくらみも解消。
見た目の変化を実感されたことで、日常生活への安心感につながりました。
心理面・夫婦関係に前向きな変化が生まれた
不妊の原因が明確になり、治療によって状態が改善されたことで、患者様自身の気持ちに大きな変化が生まれました。
「自分にもできることがある」と前向きな気持ちを取り戻され、夫婦間の会話や妊活への取り組み方もより協力的で積極的なものに変化しました。
吉川院長からのメッセージ
不妊に悩むカップルの約半数には男性側にも原因があるとされており、その事実はまだ十分に知られていません。
中でも精索静脈瘤は男性不妊症例の約40%を占める重要な原因で、適切に手術を行えば最大80%のケースで精液所見の改善が得られるとされています。
このように男性側の原因を正しく突き止めて治療することで、自然妊娠への道が開けるケースは少なくありません。
当院では、男性不妊で悩む方が一歩踏み出せるよう全力でサポートしております。
ご夫婦で支え合いながら適切な治療を受ければ、新しい命を授かるチャンスはきっと広がります。本症例が同じ悩みを持つ方の希望につながれば幸いです。
この症例から学べること
適切な検査と診断で原因を明らかにできる
精索静脈瘤のように、本人が気づいていない異常が不妊の原因となっていることもあります。専門的な検査によって原因を特定し、適切な治療方針を立てることが可能です。
手術治療によって自然妊娠の可能性が高まる
顕微鏡下精索静脈瘤手術は、精液所見の改善と妊孕性(にんようせい)の向上が期待できる治療法です。
高度生殖医療に進む前に、根本からの改善を目指す選択肢となり得ます。
治療が精神面・夫婦関係にも良い影響を与える
「乏精子症の原因が分かり、対処できた」という経験は、患者様本人の自信を回復させ、ご夫婦の関係にも安心感と前向きな一体感をもたらします。