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泌尿器科を理解するブログ

性感染症と尿路感染症の違い|症状・見分け方・受診目安を解説

性感染症と尿路感染症の違い|症状・見分け方・受診目安を解説

こんにちは。京都市にあるいちおか泌尿器科クリニックです。

排尿時の痛みや頻尿、違和感などの症状があると、「そのうち治るだろう」と様子を見てしまう方もいらっしゃるかもしれません。こうしたトラブルを引き起こす主な原因として、「性感染症」と「尿路感染症(膀胱炎など)」が挙げられます。これらは症状が非常によく似ていますが、それぞれ異なる特徴を持った病気です。

自己判断で放置してしまうと症状が悪化するおそれもあるため、正しく原因を把握して適切な対処を行うことが大切です。
特に、血尿、発熱、強い排尿痛、尿道や膣からの膿・普段と違うおりもの、性行為後の違和感、パートナーの性感染症診断がある場合は、早めの受診が目安になります。

この記事では、性感染症と尿路感染症の違いや主な症状について分かりやすく解説します。

また当院のサイトでは、「どの診療科を受診すればよいか分からない」「泌尿器科を受診するのが初めてで不安」という方に向けて、「症状・お悩み検索」をご用意しています。現在の症状やお悩みに合わせて診療内容をご案内していますので、ぜひご活用ください。

症状・お悩み検索 | 診療案内

はじめに:性感染症・尿路感染症は早めの治療が大切です

性感染症・尿路感染症は、適切な治療を受けることで改善が期待できる病気が多い一方、放置すると症状が悪化したり、病気によっては重症化につながったりする可能性があります。また、性感染症の中には自覚症状がほとんどないものもあるため、気付かないうちに感染が進行してしまうケースも少なくありません。

排尿時の痛みや頻尿、違和感などは、さまざまな病気でみられる症状です。原因によって治療方法が異なるため、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診し、原因を確認することが大切です。

この記事を読めば分かること

  • 性感染症と尿路感染症の違い
  • 放置すると起こり得るリスク
  • 主な症状と考えられる病気
  • 受診を検討するタイミング

性感染症と尿路感染症の違い

性感染症と尿路感染症の違い
比較項目性感染症尿路感染症
主な原因クラミジア、淋菌、梅毒など、性的接触で感染する病原体大腸菌などの細菌が尿道から入り、膀胱や腎臓などに炎症を起こす
主な症状排尿時痛、尿道や膣からの分泌物、性器のしこり・いぼ、のどの感染など頻尿、排尿時痛、残尿感、血尿、発熱、腰痛など
感染の広がり方パートナーへ感染する可能性がある一般的な膀胱炎などは、基本的に人から人へ感染する病気ではない
受診の考え方本人だけでなくパートナーの検査・治療も重要症状や重症度に応じて早めに原因確認が必要

※一般的な尿路感染症(膀胱炎など)は、人から人へ感染する病気ではありません。一方、性感染症は性行為などを通じてパートナーへ感染する可能性があります。

性感染症は、クラミジアや淋菌などの病原体が主に性行為によって感染する病気です。性器だけでなく、のどなどに感染することもあり、自覚症状がほとんどないまま進行する場合もあります。

一方、尿路感染症は、大腸菌などの細菌が尿道から侵入し、膀胱や腎臓などの尿路に炎症を起こす病気です。性行為がきっかけで発症することはありますが、基本的に性感染症とは異なる病気です。

どちらも放置すると症状が悪化したり、病気によっては合併症につながったりする可能性があります。気になる症状がある場合や感染の可能性がある場合は、自己判断せず医療機関を受診し、原因を確認することが大切です。

理事長の言葉

排尿時の痛みだけでは、性感染症か尿路感染症かを判断することはできません。
症状が軽いからと自己判断で様子を見たり、我慢を続けたりすると、知らないうちに病気が進行してしまうこともあります。大切なのは、一人で悩まず原因を正しく知り、ご自身に合った治療を受けることです。

代表的な尿路感染症の特徴

代表的な尿路感染症の特徴

ここでは代表的な尿路感染症の特徴を簡単に整理します。詳しい症状や検査方法は、各疾患の詳細ページでも確認できます。

尿路感染症(膀胱炎等) | 診療案内

早めの検査・治療が重症化を防ぎます

女性の尿路感染症(急性膀胱炎・腎盂腎炎)

女性は尿道が短いため、細菌が膀胱へ侵入しやすく、急性膀胱炎を発症しやすい傾向があります。

急性膀胱炎では、排尿時の痛みや頻尿、残尿感、血尿などの症状がみられます。放置すると感染が腎臓まで広がり、腎盂腎炎を引き起こすこともあるため、症状に気付いたら早めに受診しましょう。

男性の尿路感染症(尿道炎・前立腺炎・精巣上体炎)

男性では尿道炎が多くみられ、クラミジアや淋菌などの性感染症のほか、一般細菌が原因となることもあります。

尿道の違和感や排尿時の痛み、尿道から膿が出るなどの症状がみられ、放置すると炎症が前立腺や精巣上体まで広がることがあります。症状に気付いたら、早めに検査・治療を受けることが大切です。

慢性前立腺炎

前立腺に炎症が続く病気の一つが、慢性前立腺炎です。

10代から中高年まで幅広い年代でみられ、排尿時の痛みや頻尿、会陰部や鼠径部の違和感・痛みなどが続くことがあります。生活習慣やストレスが影響することもあり、治療ではお薬による治療に加え、生活習慣の改善も行います。

理事長の言葉

尿路感染症は、早い段階で適切な治療を始めることで重症化を防げる病気が多くあります。
「少し違和感があるだけだから」と我慢したり、市販薬だけで様子を見たりしているうちに、症状が悪化してしまうケースも少なくありません。排尿時の痛みや頻尿、違和感など、普段とは違う症状に気付いたときは、自己判断せず早めにご相談ください。

代表的な性感染症の特徴

ここでは代表的な性感染症の特徴を簡単に整理します。詳しい症状や検査方法は、各疾患の詳細ページでも確認できます。

性感染症(STD)| 診療案内

性感染症早見表

性感染症早見表

自覚症状が少ない性感染症

クラミジア感染症

最も多い性感染症の一つです。放置すると男女ともに不妊の原因となることがあり、治療後は完治を確認するための再検査も大切です。

HIV感染症(エイズ)

ヒト免疫不全ウイルスによる感染症です。感染初期を過ぎると自覚症状がなくなることが多く、感染の有無は検査で確認します。

肝炎ウイルス感染症

B型・C型肝炎ウイルスによる感染症で、肝臓に慢性的な炎症を引き起こします。自覚症状がないことが多いため、感染が心配な場合は検査を受けることが大切です。

痛みや症状が現れやすい性感染症

淋菌感染症(淋病)

感染から数日で症状が現れることが多く、排尿時の痛みや膿が特徴です。近年は耐性菌が増えているため、適切な治療と治癒確認が重要です。

尖圭コンジローマ

HPV(ヒトパピローマウイルス)が原因で、陰部にイボができる性感染症です。再発しやすい特徴があるため、治療後も経過観察を行います。

放置すると健康へ影響する性感染症

女性の性感染症

放置すると不妊症や子宮外妊娠の原因となるだけでなく、骨盤内感染症(PID)などを引き起こすことがあります。気になる症状がある場合は早めの受診が大切です。

梅毒

近年再び感染者が増えている性感染症です。初期症状が自然に消えても感染は進行するため、早期発見・早期治療が重要です。

咽頭(のど)にも感染する性感染症

咽頭の性感染症

クラミジアや淋菌は性器だけでなく咽頭(のど)にも感染します。咽頭だけに感染している場合や症状がない場合もあるため、必要に応じて咽頭の検査も行います。

理事長の言葉

性感染症では、ご本人だけが治療を受けても、パートナーとの間で感染を繰り返す「ピンポン感染」が起こることがあります。
そのため、感染が確認された場合は、パートナーも一緒に検査・治療を受けることが大切です。 当グループでは、パートナーの方と一緒に受診し、検査や治療を受けられる体制を整えています。

受診を検討するための症状セルフチェック

受診を検討するための症状セルフチェック

ここまでご紹介した病気の特徴を踏まえ、ご自身の症状と照らし合わせてみましょう。

尿路感染症(膀胱炎・前立腺炎など)が疑われる症状

  • トイレに行っても、すぐに行きたくなる(頻尿)
  • 排尿の終わり際にツーンとした痛みや違和感がある
  • 尿が白く濁っている、または血が混じっている(血尿)
  • (男性の場合)下腹部や睾丸の奥あたりに鈍い痛みや違和感がある

性感染症(クラミジア・淋菌・梅毒など)が疑われる症状

  • 尿道や膣から、膿(うみ)や普段と違うおりものが出ている
  • 性行為から数日〜数週間後に痛みや違和感が出てきた
  • 性器周辺に小さないぼ、水ぶくれ、しこり、えぐれたような傷がある
  • パートナーが性感染症と診断された

※これらはあくまで一般的な目安です。自己判断で放置せず、症状に心当たりがある場合は早めに専門医へご相談ください。

まとめ|正しい知識を知り、早めの受診につなげましょう

性感染症や尿路感染症は、症状が軽いからと自己判断せず、気になることがあれば早めに相談することが大切です。特に性感染症は、自分だけでなく大切なパートナーを守るためにも、適切な検査・治療を受けることが重要です。

今回ご紹介したように、

  • 性感染症は自覚症状が少ないものも多く、放置するとパートナーへの感染や不妊につながることがある
  • 尿路感染症は放置すると炎症が腎臓や前立腺などへ広がり、重症化することがある
  • 症状が改善しても、自己判断で治療を中断せず、最後まで治療を続けることが大切

といった点を知っておくことで、早期発見・早期治療につながります。

当グループでは、デリケートなお悩みに対しても、プライバシーを徹底的に守りながら迅速に検査・診断を行う体制を整えています。症状や原因に応じて必要な検査・治療をご提案し、一日も早い不安の解消を目指しています。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

性感染症・尿路感染症に関するよくある質問

Q1.性感染症は症状がなくても感染していることがありますか?

クラミジアなどは自覚症状がほとんどないまま感染していることがあります。
気づかないうちにパートナーへ感染させたり、不妊の原因になったりすることもあるため、心配な場合は早めの検査がおすすめです。

Q2.尿路感染症は放置しても治りますか?

軽い症状でも、自己判断で放置すると炎症が腎臓や前立腺などに広がり、重症化することがあります。
症状がある場合は早めに受診し、処方された薬は最後まで服用することが大切です。

Q3.パートナーも一緒に検査や治療を受けたほうがいいですか?

性感染症と診断された場合は、パートナーも一緒に検査・治療を受けることが大切です。
どちらか一方だけ治療すると、お互いに感染を繰り返す「ピンポン感染」が起こることがあります。

出典・一次情報
厚生労働省「性感染症」
国立健康危機管理研究機構(JIHS)「感染症情報」

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制作情報
監修者:市岡 健太郎

更新履歴
初回公開:2026年9月26日