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男性不妊を理解するブログ

男性不妊治療で保険診療を受けられる検査・治療とは?

男性不妊治療で保険診療を受けられる検査・治療とは?

こんにちは。メンズファーティリティクリニックです。

泌尿器科や不妊の悩みは相談しづらく情報も錯綜しやすいため、このブログでは専門医の知見をもとに、できるだけ分かりやすく整理してお伝えします。

男性不妊治療では、原因に応じてさまざまな検査や治療が行われます。その中でも、「保険診療で受けられるのか」は受診を検討するうえで気になるポイントの一つではないでしょうか。しかし、インターネット上には古い情報も多く、「今はどこまで保険が使えるのか分かりにくい」と感じる方も少なくありません。

この記事では、男性不妊治療における保険診療について、検査や手術、ED治療薬を中心に分かりやすくご紹介します。

はじめに:男性不妊治療は保険診療で受けられる場合があります

結論から言うと、男性不妊治療では『精液検査や超音波などの基本検査』『精索静脈瘤や無精子症の手術』、さらに要件を満たせば『ED治療薬』も保険診療(3割負担)の対象となります。

ただし、パートナーの治療状況など一定の適用条件があるため、全体の概要をわかりやすく解説します。

2022年4月の制度改定により、男性不妊治療では「精液検査や超音波などの基本検査」「精索静脈瘤や無精子症の手術」、さらに要件を満たせば「ED治療薬」も保険診療(3割負担)の対象となりました。

ただし、パートナーの治療状況など一定の適用条件があるため、すべての検査や治療が保険適用となるわけではありません。この記事では、保険診療の対象となる検査や治療、保険処方の条件について分かりやすく解説します。

この記事を読めば分かること

  • 男性不妊治療で保険適用となる主な検査・手術
  • ED治療薬が保険処方の対象となるケース
  • 保険診療を受ける前に知っておきたいポイント

保険診療で受けられる男性不妊の検査

男性不妊の原因は一人ひとり異なるため、複数の検査を組み合わせて現在の状態を確認します。当院では、主に次のような検査を行っています。

保険診療で行われる主な検査

保険診療で行われる主な検査

問診

妊活の期間やこれまでの治療歴、既往歴、生活習慣などを確認します。現在のお悩みや経過を伺い、その後の検査や治療方針を検討します。

身体検査

精巣や精索の状態を診察します。診察で得られた所見は、ほかの検査結果とあわせて総合的に評価します。

 → 精液検査の評価基準や当院で行う「男性不妊の検査」の詳細はこちら

精液検査

精子の数や運動率、形態などを確認し、現在の精子の状態を評価する男性不妊診療の基本となる検査です。

超音波(エコー)検査

精巣や精索の状態を画像で確認します。精索静脈瘤など、診察だけでは分かりにくい異常の確認にも役立ちます。

血液検査(採血)

男性ホルモンなどのホルモンバランスを確認し、男性不妊の原因を調べます。

理事長の言葉

男性不妊は、一つの検査だけで原因が分かるとは限りません。

そのため、問診や精液検査、超音波検査、血液検査などを組み合わせながら、現在の状態を総合的に評価することが大切です。当院では、検査結果を分かりやすくご説明し、保険診療で対応できる内容も確認しながら、患者さん一人ひとりに合った診療をご提案しています。

精索静脈瘤や無精子症の手術も保険診療(3割負担)の対象です

男性不妊の治療は、検査によって原因を明らかにしたうえで検討します。原因や症状は一人ひとり異なるため、必要となる治療もさまざまです。

また、保険診療で受けられる治療であっても、内容によって適用条件が異なります。受診前に、ご自身が保険適用の対象となるか確認しておきましょう。

保険適用となる主な治療

保険診療で受けられる男性不妊の治療
保険処方の対象となる条件(すべて満たす必要あり)自由診療(全額自己負担)となるケース
不妊治療(妊活)を目的とした使用であること独身、または妊活目的以外での使用
医師によりED(勃起不全)と診断されていること他院やパートナーの治療状況が確認できない場合
パートナーが不妊治療を行っている(連携している)こと厚生労働省が指定する以外のED治療薬を希望する場合
処方量の上限(1回のタイミングにつき4錠までなど)を守ること規定の処方量を超える場合

顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術

精索静脈瘤に対して行う手術です。血流の改善を図り、精子の状態の改善が期待できる場合があります。

 → 精索静脈瘤の病態と「顕微鏡下低位結紮術(日帰り手術)」の詳細はこちら

精巣精子採取術(conventional TESE)

精巣から精子を採取する手術です。無精子症などで精液中に精子が認められない場合に検討されます。

 → 非閉塞性無精子症に対する「micro-TESE(顕微鏡下精巣精子採取術)」の詳細はこちら

顕微鏡下精巣精子採取術(micro-TESE)

顕微鏡を使用し、精子が存在する可能性の高い組織を確認しながら精子を採取する方法です。

 → お薬処方から血管リスク管理まで対応する「ED外来」の詳細はこちら

理事長の言葉

保険適用となる手術が増えたことで治療の選択肢は広がりましたが、『保険が使えるから手術を受ける』という考え方はおすすめできません。

男性不妊では原因によって適した治療が異なるため、まずは検査で原因を正確に診断し、本当に手術が必要かどうかを見極めることが大切です。

【妊活目的限定】条件を満たせばED治療薬も保険診療で処方可能です

条件を満たせばED治療薬も保険処方可能です

ED治療薬は、これまで原則として自由診療(全額自己負担)で処方されていました。しかし、2022年4月の診療報酬改定により、不妊治療を目的とした一定の条件を満たす場合には、保険処方の対象となりました。

保険適用となる主な条件には、次のようなものがあります。

  • 不妊治療を目的としてED治療薬を使用すること
  • EDと診断されていること
  • 厚生労働省が定める保険適用の要件を満たしていること など

※保険処方の対象となるかどうかは、診察や治療状況などを確認したうえで判断します。当院でも、対象となる場合には保険診療で処方を行っています。

男性不妊とEDはあわせて考えることが大切です

ED(勃起不全)は男性不妊とは異なる症状ですが、妊活という視点では自然妊娠に影響する可能性があります。

特に、タイミング療法による心理的な負担などがきっかけとなり、EDの症状が現れることも少なくありません。そのため、男性不妊治療では、必要に応じてEDについてもあわせて診療を行います。当院では、男性不妊の検査や治療だけでなく、EDに関するご相談にも対応し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた診療をご提案しています。

保険処方となったことで相談しやすくなりました

ED治療薬が保険処方の対象となったことで、以前より費用面の負担を抑えながら治療を受けられるようになりました。

「費用が気になって受診をためらっていた」「妊活中だがEDについて相談しづらかった」という方も、以前より受診しやすい環境が整っています。保険適用となるかどうかも含めてご案内していますので、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

理事長の言葉

ED治療は薬を処方することだけが目的ではありません。

男性不妊の原因や妊活の状況を総合的に確認し、その方にとって必要な診療をご提案することを大切にしています。妊活中のEDは決して珍しいことではありませんので、一人で抱え込まずお気軽にご相談ください。

まとめ:ご自身に合った保険診療を選ぶために 

男性不妊治療では、保険診療で受けられる検査や治療があります。ただし、必要な検査や治療は原因や状態によって異なるため、一人ひとりに合った診療内容を検討することが大切です。

気になる症状や妊活に関するお悩みがある場合は、まずは診察を受け、必要な検査や治療について確認してみましょう。医師と相談しながら現在の状態に合った診療を選択していくことが、安心して治療を進めるための第一歩となります。

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

男性不妊治療の保険診療に関する疑問を整理

Q1:男性不妊治療はすべて保険診療ですか?

すべてが保険診療というわけではありません。

男性不妊治療には、保険診療で受けられる検査や治療があります。ただし、症状や原因、治療内容によって保険適用の範囲は異なるため、診察や検査結果をもとに判断します。

Q2:男性不妊ではどのような検査を行いますか?

問診や精液検査などを組み合わせて原因を調べます。

当院では、問診、身体検査、精液検査、超音波(エコー)検査、血液検査などを行い、現在の状態を総合的に評価します。必要な検査は患者さん一人ひとりで異なります。

Q3:ED治療薬も保険診療で処方されますか?

一定の条件を満たす場合に保険処方の対象となります。

ED治療薬は原則として自由診療ですが、不妊治療を目的とし、一定の条件を満たす場合には保険処方の対象となります。詳しくは診察時に現在の状態を確認したうえでご案内します。

出典・一次情報
厚生労働省「不妊治療で使用される医薬品の保険給付上の取扱いについて」(令和4年3月25日 保医発0325第7号)
厚生労働省「不妊治療の保険適用について
日本泌尿器科学会:「男性不妊症診療ガイドライン」(2024年)

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制作情報
監修者:市岡 健太郎

更新履歴
初回公開:2026年8月12日